等級

 セリの前に、左半身の肋骨六番目と肋骨七番目の間に切れ目を入れます。

なぜ?といわれると、ここが、牛の肉の等級を決める最大のポイントとなるからです。

肥育家は、自分の育てた牛がどんな肉質になっているか気になり、セリの始まる前に冷蔵庫に入り、肉質を点検し、合わせてライバルの肉質も点検します。どのくらいの値段になるのか皮算用にもおこたりない。

問屋も、セリにかけられる前に目当ての枝肉を点検します。

白衣に懐中電灯をもった関係者が、冷蔵庫の中を行き来しているのがセリ前の風景です。

 もし12クラスの美しいBMS、つまりサシが入っていても、肉の締まりやキメが標準クラスであれば、等級は3になります。

 例えば、A3とB4という等級があったとしたら、消費者としてどちらを選ぶべきであろうか。

なんだかAのほうが位が高そうだが、食べておいしく値段もこなれているのはB4であります。ではC5はどうか。ロース芯が小さく、皮下脂肪が厚いとC5等級になるが、C5にもおいしい肉があります。

A.B.Cよりも5~1を目安に、そして選択眼を磨いておいしい肉を選ぶのがベストでしょう。

 格付員は、それぞれの判定をハンディーターミナルにインプットしていきます。インプットされたデータはセリ場の電光掲示板に反映されるほか、家畜改良センターにもつながっています。肉の等級は、出生以来の履歴とともに、データ管理するためにあります。

 最後に脂肪の判断です。色については1~7までのスケールで判断し、光沢や質は肉眼で判断します。おおむね、色が薄いほうがよいとされています。

 色が1~4で光沢と質がかなり良い物は、5等級

 色が1~5で光沢と質がやや良い物は、4等級

 色が1~6で光沢と質が標準な物は、3等級

 色が1~7で光沢と質が標準に準ずる物は、2等級

 等級5~6以外の物は、1等級です。

 

 肉の締りとキメは肉眼で判断し、等級が決められます。

締りがかなり良く、キメがかなり細かい物は、5等級

締りがやや良く、キメがやや細かい物は、4等級

締りとキメも標準な物は、3等級

標準に準ずる物は、2等級

締りが劣り、キメが粗い物は、1等級です。

 赤身の部分の色とツヤの等級です。赤身部分については七段階のカラースケールがあるが、光沢については肉眼で判断して等級が決定されます。

 カラーチャートの3~5、かなり光沢が良い物は5等級

 カラーチャートの2~6、やや光沢が良い物は4等級

 肉色が1~6で光沢が標準の物は3等級

 肉色が1~7で光沢が標準に準ずる物は2等級

 5~2等級に入らない物は1等級で、最低ランクになります。

 サシであります。サシがいっぱい入ってるほど上等級です。脂肪交雑の判定には、二種類の考えかたがあります。

昔使われていたものは、五段階方式で、今の主流はBMS(ビーフ・マーブリング・スタンダード)と呼ばれる十二段方式です。 

 BMS1は等級1

 BMS2は等級2

 BMS3~4は3等級

 BMS5~7は4等級

 BMS8~12は5等級

数字が大きいほど良い牛肉です。

 日本食肉格付協会という組織があります。すべての牛肉にA.B.Cと五段階の等級をつけ、それが価格を決定づけています。

 A...歩留基準値が72以上で標準よりロースやバラなど部分肉の歩留が良いと判断されたもの。

 B...歩留基準値が69以上・72未満で部分肉の歩留が標準なもの。

 C...歩留基準値が69未満のもの。

 A.B.C等級は、あくまでも歩留の等級であっておいしさの等級ではありません。

歩留が良ければ同じ重量であっても食べられる肉の割合が多いということであります。

バイヤーにとっては重要な項目ですが、我々消費者にはあまり関係がありませんね。

 歩留基準値というのは、ロース芯の面積に0.130を掛けて実際の歩留を類推します。

そして、バラの厚さに0.667を掛けてバラの歩留を類推し、その数値を加えます。

さらに、皮下脂肪の厚さに0.896を掛けて全体の皮下脂肪を類推して引き算し、最後に計測される半丸枝肉重量に0.025を掛けます。

 体重が大きいと骨などを廃棄する部分も大きいということなのでマイナス要因になるのです。

ただし、和牛のような肉専用牛の場合は、前期の数字に2.049が掛けられます。それは肉専用牛は、歩留が良いと判断されているからあるからです。

 等級は、割られた左半身の第六~七肋骨に切れ目を入れた左半身部分で測定します。

1.まず、胸最長筋面積を測ります。つまり、ロースの芯がどれくらいあるかのことです。ロースは最も高く売れる部位だから大きいほうが歩留まりもいいのです。そして、ここがサシの状態を見るポイントです。

2.次にバラの厚さを測ります。この時、皮下脂肪を除き、バラが厚ければそれだけ歩留まりがいいのです。

3.そして、皮下脂肪の厚さを測ります。

4.最後に半丸枝肉は秤を通過して重量は自動的に記録されます。

 これが、格付工程です。

脂質交雑、肉の色沢、肉の締まり及びキメ、脂肪の色沢と質の4項目を見て5段階で評価されます。
これらの項目をチェックし最も低く判定されたものを肉質等級とする。

たとえば4項目のうち1つが評価3で他の項目が4であったとしても「肉質等級等級は3」として評価されます。

B.M.S・・・牛脂肪交雑基準(ビーフ・マーブリング・スタンダード)脂肪交雑を評価する為の基準。霜降り度の事をさす。No.1~12で評価される。12が一番サシが多いということになる。

B.M.S No. No.1 No.2 No.3 No.4 No.5 No.6 No.7 No.8 No.9 No.10 No.11 No.12
脂肪交雑基準 0 0+ 1- 1 1+ 2- 2 2+ 3- 3 4 5
等級区分 1 2 3 4 5

B.C.S・・・肉色基準(ビーフ・カラー・スタンダード)牛肉の色を評価する基準。No.1~7でランク付けされる。7が紅色に近い色なら1になるほど朱色に近づく。

B.F.S・・・牛脂肪色基準(ビーフ・ファット・スタンダード)脂肪の色を評価する基準。No.1~7でランク付けされる。No.1~4が一番良いとされる。脂肪の色が白い程No.1に近づく

 項目
等級
脂肪交雑
(霜降りの度合い)
脂肪交雑評価基準(B.M.S) 肉の色沢 肉色基準(B.C.S) 肉の締まり及びキメ(霜降り度) 脂肪の色沢と質 肉色基準
(B.F.S)
5 胸最長筋ならびに背半棘筋及び頭半棘筋における脂肪交雑がかなり多いもの No.8~No.12 肉色及び光沢がかなり良いもの No.3~No.5 締まりはかなり良く、きめがかなり細かいもの 脂肪の色、光沢及び質がかなり良いもの No.1~No.4
4 胸最長筋ならびに背半棘筋及び頭半棘筋における脂肪交雑がやや多いもの No.5~No.7 肉色及び光沢がやや良いもの No.2~No.6
締まりはやや良く、きめがやや細かいもの 脂肪の色、光沢及び質がやや良いもの No.1~No.5
3 胸最長筋ならびに背半棘筋及び頭半棘筋における脂肪交雑が標準のもの No.3~No.4 肉色及び光沢が標準のもの No.1~No.6 締まり及びきめが標準のもの 脂肪の色、光沢及び質が標準のもの No.1~No.6
2 胸最長筋ならびに背半棘筋及び頭半棘筋における脂肪交雑がやや少ないもの No.2 肉色及び光沢が標準に準ずるもの No.1~No.7 締まり及びきめが標準に準ずるもの 脂肪の色、光沢及び質が標準に準ずるもの No.1~No.7
1 胸最長筋ならびに背半棘筋及び頭半棘筋における脂肪交雑がほとんどないもの No.1 肉色及び光沢が劣るもの それ以外 締りが劣り又はきめが粗いもの 脂肪の色、光沢及び質が劣るもの それ以外

このようにして判定された「歩留等級」と「肉質等級」は連記表示され「A-5」から「C-1」までの15段階表示になります。

と畜場で牛は頭・四股・皮・内臓を取り除いて枝肉にされます。

その枝肉から部分肉に分けられ小売用にカットします。だいたい1頭から牛肉として売られる量は生きている時と比べると3分の1ぐらいです。
枝肉の重量に対して取り出された部分肉の重量で等級が決まります。
歩留は左枝肉の6番・7番の肋骨の間を切断した切断面を計測した数値のことでこちらも歩留基準というのが制定されててその算式に基づいて計算します。
計測する項目は「胸最長筋(ロース芯)」の面積とバラの厚さ、皮下脂肪の厚さ、枝肉の重量の4項目です。
部分肉の歩留が標準のものを(69~72)と評価され「B」とし、それを基準としてそれより低いレベルが「C」高いレベルが「A」とされています。